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塗り替えのオバちゃん

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卒業20年を記念して行われた高校のクラス会、久しぶりに旧友に会えることを楽しみにしていたのだが、子供がいない私は肩身が狭かった。
子供がいない私に気を遣って、旧友らは私の居るところでは子供の話をしない、それがかえって辛かった。
旧友、「良いわね一軒家、うちなんて、マンション暮らしよ」
私、「一軒家なんて良くないわよ、近所付き合いが大変で」
旧友、「マンションだって近所付き合いは大変よ。狭くなった子供部屋をリフォームをした時に、隣人から苦情を言われたわ」
私、「リフォームをするのに、隣人から苦情を言われるの?どうしよう、家の塗り替えをしなくてはならないのに」
旧友、「貴方の家、築何年?」
私、「12年」
旧友、「10年も住んでたらリフォームはしないの?」
家を建てた時は、子供を授かるつもりでいたため、子供部屋を設けたのだが、その部屋は現在、物置きに使われている。

私、「うち、子供がいないから、リフォームはまだ必要ないの」
旧友、「ごめん」
私、「気にしないで」

子供がいないため、部屋が狭いと感じることはなく、室内が傷むこともない。
しかし、子供がいなくても、住んでいる一軒家は、経年劣化で外壁に傷みが出ており、塗り替えなくてはならない。
家に帰ると
旦那、「クラス会は楽しかった?」
私、「うん」
旦那、「写真は撮らなかったの?」
本当はクラス会で写真を撮ったのだが、写真に映る私は他の旧友と違い笑ってないため、旦那には見せられなかった。

家の塗り替えについて
私、「家の塗り替えをするのに、近隣に同意を得たほうが良いのかしら」
旦那、「そんなのいらないよ」
私、「どうして?」
旦那、「近隣の同意が得られなかったら、塗り替えが出来ないじゃない」

家の塗り替えをすることを、近隣宅に言いに行くと
近隣宅の人、「家の塗り替えって、補助金がでるのよね」
私、「はい」
近隣宅の人、「塗り替えは良いよね、子供がいなくても補助金が出るから」
私、「・・・」

家の塗り替えが始まると、迷惑なのか、近隣宅のカーテンは閉まったまま。
旦那、「気にすることないよ」
旦那は、仕事で殆ど家に居ないため、そんなことが言えるのだ。

塗り替えのための足場が組まれていると、それに興味を持ってくれた幼い子が私に話し掛けてくれた。
幼い子、「うちも塗り替えしてるよ」
私、「難しい言葉を知ってるね」
幼い子、「うん、家の塗り替え」
私、「オバちゃん家と同じだね」
幼い子、「うん」

土曜日
旦那、「今日は保育園が休みだから、幼い子は来ないだろ」

この幼い子は、家の塗り替えが終わっても、会えば私に話し掛けてくれるが、名前を伝えてないため、私のことを「塗り替えのオバちゃん」と言う。

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